経鼻内視鏡ブログ

2012年2月26日 日曜日

逆流性食道炎の症状いろいろ

最近テレビCMでも知られるようになってきました「逆流性食道炎」についてです。
食道炎という名前からは症状が思い浮かびにくく、実際に診断を受けられるまで長い年月がかかる方も多いようです。そこで今回は「逆流性食道炎」の多岐にわたる症状について、ご説明をしていきたいと思います。

●そもそも「逆流性食道炎」とは
本来、食道と胃のつなぎ目の部分には下部食道括約筋とよばれる筋肉があります。胃で食べ物が消化される時、下部食道括約筋は収縮して胃の内容物が食道に逆流してこないようする役割があります。
ところが何らかの原因によって下部食道括約筋が緩んで役割を果たせなくなると、胃液の逆流によって食道の粘膜は炎症を起こしてしまいます。胃液の逆流により生じる食道炎なので「逆流性食道炎」と呼ぶわけです。
食道の粘膜は胃酸に対して非常に弱いため、胃液の逆流の習慣を放っておくと食道粘膜の炎症は進行していきます。その原因は、加齢による下部食道括約筋の機能低下のみならず、暴飲暴食・飲酒・喫煙・肥満や便秘・妊娠などによる腹圧の上昇・胃の働きの弱まり・胃液の分泌増加などが挙げられます。


典型的な逆流性食道炎
胃と食道のつなぎ目付近を食道側から見下ろすように見た内視鏡写真


●では本題。逆流性食道炎になるとどんな症状がみられるのでしょうか?
まず、一番多くみられるのが「胸焼け」・「ゲップ」です。胃液や胃の内容物が食道まで逆流すると胸の辺りに焼けるような不快感(胸焼け)が起こり、胃液のみならず胃内の空気まで逆流する(ゲップ)ことも多いのです。
次にみぞおちや胃が痛いと感じる患者さんもいらっしゃいます。また「呑酸(どんさん)」といって酸っぱい液体が口まで上がってくる症状が現れることや、酷いときは胃液そのものを嘔吐してしまうこともあります。
他には、狭心症のようにしめつけられるような「胸の痛み」や「背中や肩の痛み」・風邪を引いていないのに「咳」・「痰のからみ」が起こることがあります。これは逆流した胃液が喉や気管支を刺激したり食道の粘膜を通して神経を刺激するために起こると考えられています。
さらに、逆流した胃液がのどや声帯にまで達すると「のどの違和感・飲み込みにくい」・「声がかれる」(これを嗄声/させいといいます)」などという症状も起こります。


・・・いかがでしょうか。
風邪かなぁ?心臓を患ったのかな?と思ってしまう症状も多いのですが、実は食道が悲鳴を上げているサインなのです。(もっとも、その反対の場合もありますが)
現代の日本は美食飽食気味のせいなのか、夜遅くまで仕事を頑張る方が増えてきているせいなのか、こういった症状の方々を年代を問わず多くお見受けします。お仕事やご家族・友人との過ごす時間はとても大事ですよね。しかし自分自身が健康でなければどれも叶いません。ご自身の身体のメンテナンスはとても大切ですので、もしかしたら・・・と思われたら早期の経鼻内視鏡検査をお勧めいたします。

(参照)逆流性食道炎とは



投稿者 医療法人社団LYC ららぽーと横浜クリニック