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呑気症とは?

2016/03/01

呑気症(どんきしょう)という言葉をご存じですか?
簡単に言うと「空気を飲み込み過ぎてしまう病態」です。今回はこの呑気症についてお話します。

呑気症の正式名称は空気嚥下症(くうきえんげしょう)と言います。
私たちは食べたり飲んだりするときに、普通の方でも少し空気を呑み込んでしまいます。少量であればまったく病気でもなく症状も出ないので問題ありませんが、呑気症の方の場合は日常生活のなかで無意識に大量の空気を呑み込んでいるのです。

大量の空気を飲み込むことによって、胃や大腸に空気が入り込み、胸焼けや腹部に膨満感がみられたり、ゲップ、ガスが異常に排出されるなどの症状を引き起こします。他にも、上腹部痛、頭痛などの症状がみられることもあります。
日本でも多くの方(約8人に1人)が悩んでいる病態で、特に女性に多いようです。

原因としては、食べ方や話し方、呼吸の癖などが挙げられます。
また、一番の理由としてはストレスが関係しているといわれています。ストレスが原因で呑気症になった人は、自律神経のバランスが崩れて「過敏性大腸症候群」を併発してしまう場合があり、治療が困難になります。
ストレスの原因は勉強や仕事、人間関係で呑気症になる方が多いようです。

呑気症チェック

□精神的ストレスがある(仕事・受験・人間関係などにストレスを感じてないか?)
□緊張しやすい
□うつ状態
□顎や頬の痛みがある(顎や頬、こめかみに筋肉疲労や痛みはないか?)
□歯ぎしりをする
□オーラルディスキネジー(口を無意識に動かす癖がある)
□義歯の不適応がある(噛み合わせが悪い)
□猫背やうつむき加減の姿勢が多い
□後鼻漏や副鼻腔炎がある
□オナラ(臭いの無い)よくが出る
□ゲップが多い
□食事が早く、あまり噛まない

上記に心当たりがある方は呑気症を疑ってみて下さい。
また、上記の癖を改善するだけで空気を飲み込まなくなるので、呑気症の改善に繋がりますよ。

検査と診断

病院で呑気症と診断する場合は、腹部X線、バリウム検査、内視鏡、腹部エコー、腹部CTなどの検査で、癌などの器質的な病気がないことを確認します。さらに、臨床症状だけではなく症状の増悪・軽減因子にも注目して最終診断します。

改善・治療方法

呑気症は原因が明らかになっていないため、特有の治療法はありません。そのため、自身の病状の理解、生活習慣や食生活の改善、ストレスの解消などが重要になってきます。

食事はゆっくり時間をかけ、よく噛んで食べるようにしてください。早食いは空気を大量に飲み込んでしまう原因になります。アルコールや炭酸飲料など、腸内でガスを発生させ易いものは避けましょう。脂の多いもの、香辛料なども症状を悪化させやすいのでNGです。

また、ストレスの発散はとても重要です。運動・カラオケ・買い物など何でもいいので最低でも週一回は自分の時間を作りましょう。ただし暴飲暴食は厳禁です!

他にも、症状を治せるわけではありませんが、薬を使うことで呑気症の症状を和らげることが出来ます。
漢方薬などがよく紹介されますが、身近な薬としてはガスピタンがオススメです。ただし、症状を緩和させるだけで治療にはなりませんので、注意が必要です。