経鼻内視鏡ブログ

2016年11月 1日 火曜日

胃アトニーとは

こんにちは。ららぽーと横浜クリニックです。
皆さんは胃アトニーって知っていますか?胃の何か...なのは分かるけど、「胃アトニー」なんて聞いたことないという人もいるのではないでしょうか?
今回はそんな「胃アトニー」についてお話します。

胃アトニーってなに?
胃アトニーは胃無力症とも呼ばれ、胃の筋肉が緩んでしまい、胃の働き・消化作用が鈍くなり、様々な症状を呈するようになった状態をいいます。胃に炎症や胃潰瘍や胃がんが出来ているような、内視鏡で肉眼的に確認できるようなの病気ではありません。
比較的痩せ型の女性に多く見られるのも特徴ですが、幼い頃から体が弱い虚弱体質の方、筋肉量の少ない方などにも見られます。
この胃アトニーの主な症状は、胃の筋肉が弱っているために起こる、胃もたれ、腹部誇張感、胃痛、ゲップ、食欲不振などが挙げられます。

では、ここで下の図を見てみてください。すると分かるように、胃アトニーの方の胃は胃下垂と同じような形になることが多いようです。

胃下垂とは、胃の形態についての特長名ですが、胃の機能が低下することが多いので胃アトニー(こちらは症候名です)も併発していることが多いです。
胃下垂に関しては下のブログも参考にしてみてください。
参考ブログ:胃下垂とは?

原因は?
胃アトニーの方は、筋力が弱く胃が下がりやすい状態のまま消化不良を招くような生活を続けていることで、胃下垂についても進行するとされています。

過労や暴飲暴食、ストレス、不安などで胃の蠕動運動(動き)が弱くなると、消化不良を起こしやすくなります。消化不良が起こると食べ物が胃に溜まりやすい状態となり、胃が下がってしまう原因になるんですね。
そのほか、腹部の手術を受けたことや出産繰り返したこと、甲状腺機能亢進症や脳下垂体不全(ホルモンの病気)などをきっかけに胃下垂になる人もいます。
また、生まれつき筋肉が弱いことなどの体質的な面や、暴飲暴食の生活習慣を続けていることも胃アトニーの一因と言えます。

治療方法
運動をする
胃アトニーの治療には、胃の機能を元に戻すよう高めていくことが大切です。既に垂れ下がった状態の胃に関しては、腹筋などの胃周辺の筋肉の強度や量をアップさせたり、体重をアップさせたりすることで、胃の蠕動運動を促して機能を高めることが出来ます。すると、胃アトニーや胃下垂の改善に繋がります。
食事・生活習慣を見直す
暴飲暴食、過労、ストレスを避け、適度な運動や規則正しい無理のない生活、バランスのとれた栄養をとることなど、精神的にリラックスすることを心がけることが大切です。
また、胃アトニーや胃下垂の人で食事の後にお腹の膨満感、重圧感がひどい場合には、1回の食事量を少なくする代わりに回数を多くするなどの対策をとることが必要です。そのほか、食べたものが十二指腸に送られるのを早めるために、食事を摂った後30分ほど体を右下にして寝る方法も有効とされています。
薬物療法
胃の運動機能を高める薬を使用し治療する方法がとられることもあります。他にも、胃の消化を助ける薬を使ったり、その時の症状に応じた薬で治療することもあります。

まとめ
日頃の運動不足、生活習慣などから思い当たることもあった人もいるかもしれませんね。胃アトニーは運動や生活習慣を見直すことで改善が見込めるものですから思い当たった人は改善に努めましょう。
今回お話した、胃アトニーは胃潰瘍や胃がんのような病気ではなく胃の機能的なものですから、症状が軽いのならそれほど深刻には捉えなくてもよいでしょう。
しかし、胃もたれ、消化不良・食欲不振、といった症状だけで胃アトニーと診断することはできません。
診断学的には胃がんや神経性食欲不振などと鑑別する必要がありますので、必ず胃内視鏡検査で精密検査を受ける必要があります。
                                   
                                                 
       

投稿者 医療法人社団LYC ららぽーと横浜クリニック