経鼻内視鏡ブログ

2016年9月 1日 木曜日

50%は悪性!?~ゾリンジャー・エリソン症候群~

こんにちは、横浜市、鼻からの胃内視鏡検査のららぽーと横浜クリニックです。
まだまだ暑い日が続きますがいかかお過ごしでしょうか。
今回は前回に引き続き難解な名前のゾリンジャー・エリソン症候群という病気をご紹介します。

ゾリンジャー・エリソン症候群(ガストリノーマ)とは
膵臓に発生した細胞の腫瘍であるガストリンという胃酸の分泌を促す大量のホルモンが、過剰に生産されるため胃酸過多や胃潰瘍や十二指腸潰瘍を引き起こす症状です。
発見者の名前にちなんでゾリンジャー・エリソン症候群と呼ばれています。
およそ50%は悪性のため、リンパ節転移や肝転移を起こすことが有ります。
主な症状
・胸焼け
・酸胸焼けゲップ
・激しい上腹部痛
・腹痛
・下痢
・重症の場合は吐血や下血がおこり貧血に繋がる場合もあります。
診断方法
ゾリンジャー・エリソン症候群はガストリンが過剰生産されるため、血中のガストリン値の測定が行われます。異常高値であれば、ゾリンジャー・エリソン症候群の可能性が疑われます。(基準値40~140pg/ml)
しかし、萎縮性胃炎、胃潰瘍、悪性貧血などの病気もガストリンが高値を示してしまう場合があるため、血液検査だけで診断するのではなくガストリン分泌腫瘍の存在を確認するための腹部CT検査、内視鏡検査、血管造影が必要になってきます。
治療方法
腫瘍の切除により完全に治癒することもあります。治癒しない場合でも切除で腫瘍を小さくできるため、胃酸の産生量が低下し、小腸の閉塞など局所の合併症を予防することができます。
悪性の可能性があるため、腫瘍がどこにあるのかが明らかであれば外科手術が第一選択になります。

また、腫瘍摘出ができない際は、胃酸分泌を強く抑制する薬を使います。胃酸の産生過剰の抑制にはプロトンポンプ阻害薬が効果的です。
注射薬のソマトスタチンアナログを月1回に筋肉注射することで、血中ガストリン値をさげる試みも行われています。
まとめ
いかがでしたか?
胸焼けや下痢など些細な症状のため自己判断することは難しいですが、ゾリンジャー・エリソン症候群は悪性の場合もある怖い病気です。
定期的に精密検査や胃カメラを受け、早めに治療をするように心がけることが重要です。



投稿者 医療法人社団LYC ららぽーと横浜クリニック