経鼻内視鏡.jP
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胃ポリープを切除しない理由

2016/10/01

みなさんこんにちは。ららぽーと横浜クリニックです。
胃の内視鏡検査の結果で「胃ポリープがあります」と言われたことはありませんか?”胃のできもの”だなんて言われていますから、「できものなら取った方が良いんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。
ですが、多くの場合、胃ポリープの切除は行われません。それはなぜなのでしょうか?しっかり理由がありますので、その理由についてお話していきたいと思います。

胃ポリープと癌

まず、「胃ポリープ」はほとんどの場合、癌ではありません。
胃ポリープにもいくつかの種類がありますが、一般に医師が「胃ポリープ」と診断する場合は「過形成性ポリープ」「胃底腺ポリープ」という良性の疾患を指していることが多いです。
参考ブログ記事:胃底腺ポリープってどんなもの?、胃の過形成ポリープってどんなもの?
胃ポリープの大部分を占めるこの良性の疾患は、癌になることが少ないため、心配することはありません。
ただ、ごく少数ではありますが、癌細胞を含むものや「腺腫」のように将来癌になる可能性のあるポリープもあるので、全てを切除の適応がないわけではありません。
参考ブログ記事:腺腫性ポリープってどんなもの?

ポリープと癌の見分け方

医師が内視鏡検査を行った際に肉眼で見分けることはある程度できますが、より完全な方法として、ポリープの組織を内視鏡を使って切り取り、それを専門家が顕微鏡で調べれば癌細胞かどうかがわかります。良性ポリープの場合、この細胞検査によって癌でないことが明らかになります。
このポリープの大きさが1cm以下の小さなものであれば、過形成性ポリープでも腺腫でも、治療しないでそのまま経過観察しても、まず大丈夫とされています。

ららぽーと横浜クリニックの方針(日本スタンダードです)

上でお話したように、胃ポリープはほとんどが良性であり経過観察で問題ありません。つまり、1年に1度の定期検診でその胃ポリープの観察を行っていれば問題のあるものではないということです。

仮に胃ポリープを切除するとしたら、わずかではありますが出血や穿孔などの合併症のリスクを伴う可能性があるので、「リスクを負ってまで必要のない処置を行うことはない」との考えから切除が行われないのが普通なのです。

定期的な検査を…

胃ポリープを積極的に切除しない理由、ご理解いただけましたか?
「胃ポリープが2㎝以上に肥大化している場合」「ポリープから出血がみられる場合」「胃の入口や出口にポリープがあることで通過障害を起こしてしまっている場合」などは切除の必要性があると判断されることもあります。
胃ポリープの大きさは見てみないと分かりませんから、見つかったポリープが良性であっても胃の内視鏡検査を受けて、胃の安全確認は必要です。そのため、胃にポリープがある方は1年に1回、定期的な胃の内視鏡検査を忘れずに行うようにしましょう。